社長・木根(左）と会長・市橋(右）

人との御縁を大切に
共同経営で乗り切ってきた

　二十代のころ、勤めていた空調設備の会社に協力業者で来ていた会長と知り合いました。独立を考えていたときで、「お前がやるなら協力するよ」と言ってくれたのが、共同経営のきっかけです。
　技術職一筋の会長と営業・設計の自分と、役割分担しながら今日に至っています。創業当初は、徳島市内の1LDKのアパートを借りて事務所を開設、空調設備の管理と工事の両方を引き受けました。翌年、ダクトの製作をする工場も設立。縁あって、1981年、会長の故郷でもある大麻町に、工場を移転しました。2008年まで、会長は社長として就任、身を粉にして働いてくれました。今も会長は現役で、工場でハンマーを叩いています。

プラスαの仕事をする

　他の会社と差をつけるのに大きなことは要りません。いい仕事をするのは当たり前。さらにちょっとしたことでプラスαの付加価値がついていきます。たとえば、お客さんに「いつでもいいから」と言って、見積もりを頼まれたとします。いつでもいいと言われても、すぐします。大抵のお客さんは、いつでもと言いつつ、早く知りたいと思っているのです。そんな期待に応えることがプラスαにつながっていきます。何でもないことでも、きっちり報告、連絡したり、相談したりすることが大切です。そこで人としての信頼関係が生まれてくるのではないかと思います。

空気生き活き幸せづくり

資格取得で人材を育成する

　今までは、技術力だけでやってこれたようなところがあったのですが、会社が大きくなるにつれ、仕事を創造していくことが必要になってきました。現在は、香川や淡路島、高知までシェアを広げています。
　当社は、現場に合ったダクトを作製し、取り付け工事をしたり、安全管理や工程管理も一括して請け負っています。従業員は、現場に対応できるようそれぞれが専門の資格を持っています。資格は会社に就職してから取得することができ、報酬もあがるので皆さん積極的にチャレンジしてくれています。

人が成長できる環境づくり

　会社は幸せをもたらすものだと考えています。お客様はもちろんですが、そこで働く社員の皆さんも幸せでなければ意味がありません。会社は何のためにあるのか、何のために働くのか、など月に1回、グループに分かれてセッションしています。資格の取得もそうですが、夢や目標をもって仕事できる職場にしたいと思います。国内や海外に社員研修に行ったり、ボーリングやバーベキュー、花火大会などをしたりして、年間行事も全員で盛り上げています。

宇志比古神社にて

自分の意志で決めたこと

　自分の意志で決めたことを実践するために、毎朝、感謝の気持ちをこめて、会社のトイレ掃除をしています。成功のコツは小さなことの積み重ねです。まさにコツコツやりつづけることです。初めは大変なことでも次第に楽しくなってきて、さらにそれを応援してくれる人が増えてきます。
　自身の娘もはじめは、この仕事に興味を持っていなかったようでしたが、2009年に自らの意志で入社、管工事施工管理技士の資格を取得して一緒に働いてくれています。
お客様はもちろん、縁あって入社してくれた社員の皆さんや協力会社の皆さんに感謝と報恩の心を忘れず、存続していけたらと願っています。